ダイエットのジレンマ「プロテインは太る?」世の中とは違う視点で解説してみた
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ダイエットのジレンマ「プロテインは太る?」世の中とは違う視点で解説してみ...
ダイエットを考えているマユミさん
「ダイエット中もタンパク質の摂取は大事」と言う情報も見るし、このような不安や疑問を持っているかたは結構多いはず。
僕の答えから言うと『体脂肪が増えるか?』と言う質問なら「体脂肪は増えない。」という世間とは真逆の回答になります。
ただし一部例外もあるので、今回の記事では
- 世間で「太る」と言われている理由
- 佐竹が「太らない」と断言する理由
- プロテインで太る例外
と言う3つのポイントで解説をしていこうと思います。
プロテインが世間で「太る」と言われている理由
世間一般に「プロテインは太る」といわれている理由はエネルギーやカロリーを出して説明されます。
エネルギー・カロリー過多で太る
世の中的には、プロテイン=タンパク質の過剰摂取は太るとされています。
その理由としては
- ①プロテイン=タンパク質には1gあたり4kcalのエネルギーがある。
- ②食事の内容を変えずにor運動やトレーニングを増やさないのにプロテインを摂ると、その分のカロリーが余ってしまう。
- ③余った分のエネルギーは、脂肪としてカラダに蓄えられるため、体脂肪が増える。
というもの。
この中で、栄養・カラダの働きとして正解の文章は①だけです。
佐竹がプロテインでは「太らない」と断言する理由
先に挙げた①もダイエットとはほとんど無関係といっても過言ではありません。
その理由を説明していきます。
タンパク質は体脂肪にはならない
プロテインことタンパク質(タンパク質は英語で『Protein』)は、どんなに摂取しても人間の体内で体脂肪になるメカニズムはありません。
『カロリー』という言葉に惑わされないようにしましょう。
タンパク質は、口から摂取するとどんどん小さなサイズに分解され、血液に吸収されます。
その時の一番小さなサイズを『アミノ酸』と言います。そう、旨味成分としておなじみのアミノ酸です。
アミノ酸はどれだけ血液中に多くあっても、体脂肪として吸収される・蓄えられることはなく、余っている分は腎臓で濾過されてカラダの外に排出されます。
「プロテインを飲みすぎると腎臓を悪くする」と言うのも探せばいくらでも出てきます。
これは事実ではありますが、腎臓に悪影響を及ぼすほどアミノ酸やタンパク質を摂取することは、普通の人ましてダイエット中の人では考えられませんので安心してください。
また過剰に摂取しすぎて腎臓で処理ができないと、カラダにとって悪い物資に変わってしまい、人体に悪影響を及ぼすこともあります。
その悪影響のひとつが食物アレルギーといわれるものです。
現在、28品目指定されているアレルギーの特定原材料のうち「発症数・重篤度から考えて、表示する義務のある7品目」には全てタンパク質が含まれていることも、実は無関係ではありません。
そのような問題はありますが、タンパク質が体脂肪になると言うことはないんです。
つまり、大部分をタンパク質で構成されているプロテインで『体脂肪』が増えることはありません。
プロテインで太る例外
プロテインの大部分であるタンパク質では体脂肪は増えないことがわかりました。
しかし、タンパク質が関係ないことで太る・体脂肪が増えることはあります。
その例外を解説していきます。
体脂肪ではなく『体重』が増えている
「プロテインで太った…」という感想を持った人は、まず間違いなく「体重が増えた…」ということから判断しています。
ですがそもそも、体重が増えたことを「太った」と判断していることが間違いです。
太るというのは『体脂肪が増えること』であって、体重が増えていること→体脂肪が増えていること、ではありません。
つまり、体脂肪以外のもの(『除脂肪量』と言います)例えば
などが増えても体重は増えるということ。
これらの重さが増えることは、健康レベルや美しさが向上することに直結します。
骨の重さが増えれば、骨密度が上がります。
筋肉の重さが増えるのは…説明しなくてもいいですよね。
内臓の重さが増えれば、消化・吸収能力が上がったり、内科的疾患にかかりにくくなります。
肌や髪、爪も組織がしっかりとするので、キメが細かくツヤツヤでキレイになります。
タンパク質はこれらすべての材料でもありますから
- ①充分にタンパク質があることで
- ②カラダの組織がしっかり作られ
- ③体脂肪以外の除脂肪量が増え
- ④体重が増える
という流れです。
ですから、太ったかどうかはちゃんと『体脂肪量』が増えてるか確認しましょうね。
健康的にダイエットしたければ、『体重』減少の信仰を捨てることから始めましょう。
プロテインに含まれる成分によっては…
プロテインを飲んで、体脂肪が増えるケースとして考えられるのは、そのプロテイン商品の成分に、必ず脂肪になる栄養・食材である『砂糖・果糖』が含まれている場合です。
美味しく飲むために、甘みのあるプロテインはたくさんありますが、その甘みを多くの砂糖・果糖で出している場合は、そこの部分が脂肪になります。
ただし、その砂糖・果糖も含まれているのが少量であれば、基礎代謝で消費される体脂肪の分と相殺されるはずではあります。
「美味しいプロテイン!」を売りにしているような商品は、成分表を確認してみるといいですね。
他の習慣の影響のせい
プロテインを飲み始めるのと同じタイミングで、何か他の習慣も取り入れているケースがあったりします。
例えば「プロテインは糖質と一緒に取った方が吸収されやすく効果的」という考え方があります。
かなり激しくトレーニングされる方の中には、プロテインと糖質のためのオレンジジュースで割って飲むなど工夫をされている方もいます。
ですが、このオレンジジュースは砂糖・果糖を多く含んでいるので、体脂肪を減らすためのダイエットをしたい方が同じことをしては、体脂肪が増える可能性は充分にあります。
このように、プロテインを始めた頃にスタートした別の行動や習慣が体脂肪を増やす結果に繋がることはあります。
これはプロテインを飲んでいるから太ったとは言えませんよね?
ですが、僕らトレーナーのように詳しい知識を持っていない方は「プロテイン飲み始めたら太った…」と思っても仕方ないことかもしれません。
実際にそのような悩みがあるときには、専門家に相談してみてくださいね。
せっかくあなたが良い方向に変わっていくのに飲む必要があるかもしれないのに、誤った情報で飲むのをやめてしまいませんように。
おまけ:そもそもプロテインは必要なのか?
最後に、そもそも「プロテインって飲んだ方がいいですか?」という疑問に対しての、僕の見解を。
これは全員に対して「飲んだ方が良い」「飲まなくても良い」と回答することはできません。
まず、1日あたりで取りたいタンパク質の量があります。
体重50kgの方なら、50〜75gは1日に必要ということです。
※これは、お肉50gではありません。お肉100gには約20gのタンパク質が含まれていますから『お肉なら250g』ということになります。
そこから考えて、お食事でお肉や魚・卵などのタンパク質食品を食べるのが「どうしても大変…」というかたは、足りない分をプロテインという形でとるのもオススメ。
一方で、お食事でタンパク質食品をしっかりとれる!毎日必要なタンパク質量がとれる!というのであれば、プロテインは必要ありません。
僕個人の見解としては、タンパク質は意識すれば食事からでも充分な量をとることができます。
それに比べると、ビタミン・ミネラルの方が食事からは充分な量が取りにくく、不足しがちです。
同じ予算を栄養素のサプリメントにかけるのであれば、ビタミン・ミネラルにかけることをオススメしたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございます。